# IPsec — IPパケットそのものを暗号化して守る

> レベル: 初級 ／ 対象: 大人
> 出典: Kotowary — https://kotowary.com/learn/units/ipsec?level=beginner&audience=adult
インターネットの荷物は **IP** という仕組みで運ばれます。ただしIPはもともと「速く届ける」ことが目的で、**中身を守る機能はありません**。そこに暗号化と認証を足すのが **IPsec**（IP security）です。

## これは何をする係？

普通の郵便は、封筒の**宛先も中身も**、途中の人に見えてしまいます。IPsecは、この郵便を「**中身を暗号化し、宛先も丸ごと包める封筒**」に変える仕組みです。

- **暗号化** — 中身を鍵がないと読めない形にする（盗み見を防ぐ）
- **認証・完全性チェック**（※1）— 「本物の相手からで、途中で書き換えられていない」と確かめる

IPsecは [VPN](/learn/units/vpn) を実現する中核技術のひとつです。VPNという「安全なトンネル」の、中を流れる荷物を守る係だと考えると分かりやすいです。

**登場人物メモ**:

- **※1 完全性チェック** — 途中で1文字でも書き換えられていないかを確かめる仕組み（[ハッシュ](/learn/units/hash) を使う）
- **※2 IP** — インターネットで荷物（パケット）を宛先まで運ぶ基本ルール

## 仕事の流れ

1. 通信の前に、二者が**相手を確認**し、共有する**鍵**を決める
2. 送るIPパケットを**暗号化**し、封をする
3. 途中の機器は**中身を読めない**まま、宛先まで運ぶ
4. 受け取った側が**復号**し、書き換えがないかを確かめてから使う

## どこで使われる？

- **会社の拠点間接続** — 東京と大阪のオフィスを安全に常時接続
- **在宅勤務のVPN** — 自宅から社内システムへ安全に入る
- **OSに標準搭載** — WindowsやスマホのOSにも組み込まれており、VPNの土台として広く使われている

## ⚠️ うまくいかないとき

- **設定が難しい** — 暗号方式や鍵の取り決めが多く、両側を正しく合わせないとつながらない
- **NATと相性が悪いことがある** — 途中でアドレスを書き換える機器と衝突しやすい（対策あり）
- **鍵の管理が命** — 鍵が漏れると、暗号化していても中身が読まれてしまう
