DBサーバ — データを整理して保管する係

中級の解説は準備中のため、中級の内容を表示しています。

概要 — まず全体をつかむ

初級ではDBを「整理された台帳」と捉えました。中級では、リレーショナルの基本・速さ・正しさを見ます。

詳細 — 1段階ずつ追う

これは何をする係?

多くのWebサービスの中心にあるのはリレーショナルDB(RDB)。データを表(テーブル)に持ち、表どうしをキーで関連づけます。

  • 主キー — 各行を一意に識別する項目(例:ユーザーID)
  • 外部キー — 別の表の主キーを指して関連づける(例:注文の「ユーザーID」)
  • 正規化 — 同じデータの重複を減らし、矛盾が起きにくい形に整理する

登場人物メモ:

  • ※1 インデックス(B-tree) — 木構造で範囲・一致を素早く探す索引。書き込みは少し重くなる
  • ※2 トランザクション(ACID) — 原子性・一貫性・独立性・永続性を満たす処理のまとまり

仕事の流れ

  1. バックから SQL を受ける(SELECTINSERT など)
  2. 実行計画を立て、インデックスが使えるかを判断する
  3. 使えれば索引で該当行へ、使えなければフルスキャン(遅い)
アニメーション『インデックスと全表走査』を開く
インデックスなし=全表走査(フルスキャン)1行ずつ全部見る行 1確認…行 2確認…行 3確認…行 4確認…行 5確認…行 6確認…行 7← 目的の行(7件目でやっと)行 8確認…行 9確認…9行すべて走査(遅い)インデックスあり=B木で当たりをつける根(索引)まず範囲で判断6〜91〜5目的の行7 に到達行 8–9行 1–3行 4–5根 → 枝 → 目的の行 の 3ステップ で到達見る行はごくわずか(速い)索引で「当たりをつけて」一気に絞る ― 9行を見るか、3ステップで着くかの差
  1. 更新系はトランザクションでまとめ、確定(コミット)で永続化する

トランザクションの核が原子性(Atomicity)。「全部成功か、全部なかったことに」で、送金のように「引く」だけ成功して「足す」が失敗、という中途半端を防ぎます。

アニメーション『トランザクション(全部か、なしか)』を開く
原子性(Atomicity)=「全部成功か、全部なかったことに」例:送金(Aから引く → Bへ足す)の2ステップ① 両方できた① Aから 200円 引くA: 1000 → 800② Bへ 200円 足すB: 500 → 700コミット(確定)2つとも反映して確定A: 800円B: 700円両方反映ずみ② 途中で失敗① Aから 200円 引くA: 1000 → 800② Bへ 200円 足す…失敗して中断ロールバック全部取り消し・Aの引き落としも戻すA: 1000円B: 500円元通り(無かったことに)「Aから引いただけ/Bへ足しただけ」という中途半端は起きない

速さと正しさ

  • インデックス設計 — よく使う検索条件に合わせて張る。多すぎると書き込みが重い
  • ロック/独立性 — 同時更新の衝突を防ぐが、待ち合わせがデッドロックを生むことも
  • レプリケーション — 同じDBの複製を用意し、読み取りを分散/障害に備える
  • シャーディング — データを複数に分割して1台の限界を超える(運用は複雑)
  • NoSQLとの使い分け — 表に馴染まないデータ(大量ログ・柔軟な構造)には別種のDBも

⚠️ うまくいかないとき

  • フルスキャンで遅い — インデックス不足/条件の書き方でインデックスが効かない
  • デッドロック — 複数トランザクションが互いのロックを待って止まる
  • N+1問題 — アプリ側が行ごとにクエリを乱発(JOINやまとめ取得で回避)
  • 整合性の乱れ — キャッシュやレプリカとの時間差(stale)を考慮していない

理解度チェック

そのまま解けます(成績は保存されません)。無料アカウントを作ると、学習の記録と進捗の山登りが始まります。

1. トランザクションの「ACID」のうち、「途中で失敗したら全部なかったことにする(中途半端に残さない)」性質はどれ?

2. インデックスが効かず、全行を順に調べてしまう状態を何と呼ぶ?

3. 別の表の主キーを指して、2つの表を関連づける項目を何という?

4. ACIDのうち「確定(コミット)した変更は障害が起きても失われない」という性質はどれ?

5. 「デッドロック」とはどんな状態か?

6. 「N+1問題」の説明として正しいのは?

7. データの重複を減らし、更新時の矛盾が起きにくい形に表を整理することを何と呼ぶか。

8. 1台のDBの容量・性能の限界を超えるため、データをキーで複数のサーバに分割して持たせる手法をカタカナで答えてください。