ハッシュ — データの指紋(改ざん検知)

中級の解説は準備中のため、中級の内容を表示しています。

概要 — まず全体をつかむ

初級では「一方向の指紋」と捉えました。中級では、求められる性質と、正しい使い分けを見ます。

詳細 — 1段階ずつ追う

一方向性の中身

安全なハッシュは、次を満たします。

  • 一方向 — データ → 指紋は作れるが、指紋 → データには戻せない
  • 衝突困難 — 同じ指紋になる別のデータを、現実的に作れない
  • 固定長 — どんな長さの入力も、決まった長さの指紋に

代表は SHA-2(SHA-256)MD5・SHA-1 は衝突が見つかっており非推奨です。

用途で使い分ける

「同じか・変わっていないか」を確かめる道具として、用途が分かれます。

  • 改ざん検知・整合性 — 受け取ったデータの指紋を照合。重複排除にも
  • パスワード保管 — 高速ハッシュ(SHA-256単体)はNG。bcrypt/scrypt/argon2のような専用関数+ソルトを使う
  • HMAC — 秘密鍵を組み合わせた鍵付きハッシュ。「本人が作った・改ざんなし」を確かめる(真正性)
アニメーション『雪崩効果とソルト(レインボーテーブル無効化)』を開く
雪崩効果とソルト少し変える/人ごとに変える、で指紋を作り分ける① 雪崩効果 — 入力を1文字変えると指紋は全く別物Tokyo2024ハッシュ3af9…1cTokyo2025ハッシュb7e0…44たった1文字違い→ 指紋は激変(別物)規則性が読めないので、指紋から入力を推測できない② ソルト — 同じパスワードでも人ごとに別の指紋ソルトなし(危険)Aさん:pw123Bさん:pw123ハッシュ両者とも同じ9f2a…7d同じパスワード → 同じ指紋「指紋→元」の対応表(レインボーテーブル)で一発照合されてしまう使い回し攻撃にも弱いソルトあり(安全)pw123 + 🧂ソルトAAさんHc1d4…22pw123 + 🧂ソルトBBさんH6a0f…be同じパスワードでも → 別々の指紋事前計算した対応表(レインボーテーブル)が無効になる1文字違えば指紋は激変(雪崩効果)/人ごとに違うソルトを足せば、同じパスワードでも別の指紋になる

⚠️ 気をつける

  • 暗号化ではない — 秘密にするためではない(戻せない)
  • パスワードに高速ハッシュ+ソルト無し — 総当たり・レインボーテーブルに弱い
  • 古い方式 — MD5・SHA-1は使わない(衝突が現実的)
  • 切り詰め — 指紋を短く切ると衝突しやすくなる

関連する知識

理解度チェック

そのまま解けます(成績は保存されません)。無料アカウントを作ると、学習の記録と進捗の山登りが始まります。

1. かつて広く使われたが衝突が見つかり、いまは使うべきでないハッシュを英字と数字3文字で1つ。

2. 秘密鍵を組み合わせた鍵付きハッシュで「本人が作った・改ざんなし」(真正性)を確かめる仕組みを英字4文字で。

3. ハッシュが改ざん検知に使える性質を、より正確に言うと?

4. パスワードをハッシュで保管するとき、利用者ごとに必ず足すべきものは?

5. ハッシュと暗号化の決定的な違いはどれ?

6. 現在も推奨される代表的なハッシュはどれ?

7. ハッシュの「固定長」とはどういう意味?

8. パスワード保管でSHA-256単体(高速ハッシュ)を使うのが不適切な理由は?