外への有線ルート — 電柱を通ってサーバまで

中級の解説は準備中のため、中級の内容を表示しています。

概要 — まず全体をつかむ

初級では家からサーバまでの道のりをたどりました。中級では、アクセス網からバックボーンへの階層・IXでの相互接続・AS間の経路制御を見ます。

詳細 — 1段階ずつ追う

家を出てから

家の光ファイバを出たデータは、いくつもの層を段階的に上っていきます。

  • アクセス網(ラストマイル) — 各家とISPの局舎を結ぶ末端区間
  • メトロ網 — 都市圏で局舎どうしを束ねる中間の網
  • バックボーン(幹線) — 事業者の背骨となる大容量の基幹回線
  • データセンター — 相手のサーバが置かれる建物

途中にはIX(※1 インターネット相互接続点) があり、ISPどうしがここで接続してトラフィックを交換します。「クラウドも辿れば物理の線と建物」に行き着きます。

登場人物メモ:

  • ※1 IX — 複数のISPが集まり相互接続する接続点
  • ※2 AS(自律システム) — 独自の経路制御方針を持つネットワークの単位。ISPなどが該当

道のり(順番に)

  1. ONU/ルーター から光ファイバへ
  2. アクセス網(ラストマイル) を通ってISPの局舎へ
  3. メトロ網で都市圏の局舎が束ねられる
  4. バックボーン(幹線) を渡る。光は途中で中継・増幅される
  5. IXでISPどうしが相互接続し、他事業者の網へ橋渡し
  6. 相手のサーバがある側の回線へ。海外なら海底ケーブルも通る
  7. データセンター内の相手のサーバに到達(その先は「Webの流れ」)
アニメーション『家からサーバまでの物理経路』を開く
家からサーバまでは、有線でつながっている宅内PCルータONU電柱・引き込み線家から外の回線へ通信局(局舎)地域の回線が集まるバックボーン事業者間の幹線データセンターサーバのある建物“クラウド”も、たどれば物理の線でつながった建物のコンピュータ。

事業者どうしのつなぎ方

ISPどうしのつながり方には、大きく2つの形態があります。

  • ピアリング — 対等な事業者どうしが原則無償で直接つなぎ、互いの利用者宛てトラフィックを交換
  • トランジット — 上位事業者に有償で、その先すべての経路への中継を委託

経路はAS(自律システム)単位で管理され、AS間ではBGPという仕組みで「どの宛先へはうちを通れる」と経路を広告し合います。この積み重ねで、世界中のネットワークが1つに結ばれています。普段は意識しませんが、私たちの通信は電柱・地下・海底に張り巡らされた物理的な回線と建物の上に成り立っています。

⚠️ うまくいかないとき

  • 地域的な障害 — アクセス網や局舎のトラブルで、その地域が広く影響
  • 工事・災害 — ケーブルの切断(台風・地震・工事ミス)。海底ケーブル障害は国際回線に波及
  • 経路(BGP)の問題 — 経路広告の誤りや障害で、特定の宛先だけ届かない
  • ピアリング/トランジットの都合 — 事業者間の接続状況で、特定方向だけ遠回り・混雑することがある

関連する知識

理解度チェック

そのまま解けます(成績は保存されません)。無料アカウントを作ると、学習の記録と進捗の山登りが始まります。

1. 複数のISPどうしが相互に接続し、トラフィックを交換するために設けられた場所は?

2. 対等な事業者どうしが原則無償で相互接続する形態と、上位事業者に有償で中継を委託する形態の組は?

3. 家を出たデータが上っていくネットワークの階層の順序として正しいのは?

4. 海底ケーブルの障害が問題になりやすいのはなぜか?

5. 特定の宛先だけ届かず他は正常なとき、最も疑わしいのはどれか?

6. 相手のサーバが多数収められている建物を何と呼ぶか。

7. 複数のISPが集まり相互接続してトラフィックを交換する接続点を、英字2文字で何と呼ぶか。

8. 各家とISPの局舎を結ぶ末端区間を、カタカナで「ラスト◯◯◯」と呼ぶ。答えは何か。